ルワンダ若者の起業支援。初期投資には模合(モアイ)?マイクロクレジット?

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ルワンダでは若者の就職難が深刻です。

友人ピーターもそのひとり。

職探しと起業支援について考えてみました。

ルワンダでの就職はなぜ難しいのか?

「フィールド調査団」という青年海外協力隊の有志による勉強会に参加してきました。

若者の雇用創出に関する取組をしている先輩隊員によると、ルワンダで就職が難しい原因には、

・競争率が高い

・汚職がある(賄賂、縁故採用など)

・学歴、経験のある者が優遇される

・まとまった求人案内サービスがない

・雇用支援が不十分

などがあるようです。

就職が難しい。ならば起業はどうかというと、起業の際の課題としてアンケートで多く挙げられていた理由が「資金不足」でした。

友人ピーターの場合もやはり資金不足が問題になっているようです。

ピーターの夢

ルシシロ小学校での調査を手伝ってくれた友人ピーター(写真右)。

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その帰り道、仕事について話してみました。

「今日はありがとう。これからランチ一緒に行ける?お礼にそこのバーでごちそうするよ」

「ほんと?それは助かる!いま親が入院してて料理作ってくれる人がいないんだ」

「入院?大丈夫なの?」

「うん。そんなに深刻じゃなさそうだから。ノリは自炊出来るの?」

「うん、ほとんど毎日自炊してるよ」

「そうか。それは大事だね。外で食べるとお金がかかるからね。ぼくはそんなにお金がないから」

「ピーターみたいにスキルがあって(獣医の学校に通っていた)、英語もしゃべれる人でも仕事がないなんて、よっぽどルワンダで就職するのは難しいんだね。自分で起業してみたら?」

「うん、してみたいんだけど、最初の資金がないから」

「じゃあ、もしお金があったら何したい?」

今までの経験を活かして家畜を飼いたいな」

「ウシとかヤギとか?」

「最初はブタだね。他の動物よりも1回で子どもを沢山産んでくれるから、家畜として最初に飼うにはぴったりなんだ」

「そうなんだ!いろいろ考えてるね!じゃあいくらあったらその仕事を始められるの?」

「うーん、60,000RWF(約10,000円)ぐらいかな」

「そうか。まとまったお金が必要なんだね」

「ぼくはソーセージ作ったりも出来るから、いずれは加工品を作って売りたいな」

「それいいね!この村で店出してくれたら絶対買いに行くよ!わざわざキガリ(首都)にまで行かないとベーコンとかソーセージとか買えないもんね」

なんて会話をしました。

これはなんとかしてあげたい。

正直、1万円ぐらいなら投資として自分の財布からあげてもいい気すらしてしまいますが、それは最終手段に取っておくことにします。

起業資金を集めるには?

パッと思いつくのはグラミン銀行のようなマイクロクレジットです。

マイクロクレジットとは、貧しい人々に対し無担保で小額の融資を行う貧困層向け金融サービスのことです。2006年、マイクロクレジットの普及に努めてきたグラミン銀行と、創始者であるムハマド・ユヌス総裁が、ノーベル平和賞に選ばれました。

引用元:ジェトロ・アジア経済研究所

ただしこれは銀行のようにお金を融資できる母体がないと出来ません。そんな時に、前述のフィールド調査団を通して先輩隊員から「模合(もあい)」という手法があると聞きました。

模合(もあい、琉:ムエー)とは、沖縄県や鹿児島県奄美群島において、複数の個人や法人がグループを組織して一定額の金銭を払い込み、定期的に1人ずつ順番に金銭の給付を受け取る金融の一形態である。

引用元:模合 – Wikipedia

つまりこういうこと。

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6人メンバーがいたとしたら一月に一回10,000RWFずつ集めて、ひとりがこれを受け取る。これを全員に行き渡るように毎月繰り返していくってことですね。これなら人数を増やせば毎月の出費は少額でも、大きな資金を得ることが出来ます。

ただ、よく考えれば自分も毎月10,000RWF払うので、毎月同額を貯金していくのと変わりはないんですが…。でもこの考え方を活かせる可能性はありそうです。

他の地域では組合(コーペラティブ)を作っているところも多いんですが、この地域にはコーペラが2つぐらいしかなくて、それも問題なんだとピーターは言っていました。

組合を作ったほうが銀行からの融資なども受けやすそうな気がするので、組合化のメリット等少し調べてみようと思います。もし組合を作ったら、なんとなくカッコいいので「MOAI」っていう名前にしたい(浅はか)。

そもそもピーターにどのくらい収入があるのか、貯金は出来ないのか、ローンは組めないのかなどもうちょっと詳しく聞いてみないとな…。あとはファンドレイジングのイベントをやるとか、クラウドファンディングを使う(JICA的に禁止だっけ?)とかも方法としてはありそうですね。

お金がないとモテない?

「ノリは彼女いるの?」

「いるよ。ピーターは?」

「…ぼくはいないんだ(超悲しそうな顔)」

「そっかー(聞いちゃいけなかったかな…)。欲しいとは思わないの?」

「お金が無いから無理だよ」

「お金なんて関係ないよ!」

「ルワンダではお金がないとモテないんだ…」

そんなこと言ってるからモテねえんだよ!と一喝したかったんですが、実際どの程度お金がないのかもルワンダの恋愛事情もまだよく分からないので何も言えませんでした。

ぼくの食生活充実のためにも(ベーコン!ソーセージ!)、ピーターが彼女をゲットするためにも、ぜひとも起業して自信をつけてほしいものです。

タケダノリヒロ(@NoReHero

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